当院ではインプラント治療において最も大切なのは「精度」と「安全性」だと考えています。
最も、精度と安全性というのは他の治療においても当然大切です。
しかし、手術を必要とするインプラント治療においてはなおさらのことだと考えており、その点、当院でのインプラント治療は精度も安全性も高い基準を満たしていると自負しています。
インプラント治療を受ける医院選びで大切な4つのこと
インプラント治療を受ける際、患者さまにとってまず重要なのは治療を受ける医院選びです。
当院では4つの点にこだわって精度と安全性を確かなものにしています。
治療の選択肢の説明
全ての患者さまにインプラントがおすすめというわけではなく、実際には他の治療の選択肢もあります。
そこで当院ではインプラントだけでなく他の治療の選択肢とそれぞれの特徴を挙げ、どのような治療を受けるのかを患者さま自身で判断しやすくなるための説明をしています。
設備の充実
インプラント治療を精密かつ安全に行うには、高度な設備が必要です。
当院では事前の検査を精密に行うための高度な検査機器や診療器具を導入しております。
当院では、インプラント治療において、より正確で安全な治療を提供するために「DTX Studio インプラント」と「CT」を完備しています。これにより、インプラント治療の計画や実施を高度に正確化することが可能です。
「DTX Studio インプラント」は、CTデータを基に三次元的な治療計画を立てるための先進的なシステムです。このシステムを使用することで、患者様の骨の状態や神経の位置を詳細に把握し、インプラントを最適な位置に正確に埋入することができます。治療前に精密なシミュレーションを行うことで、リスクを最小限に抑え、長期的に安定した結果が得られるよう計画を立てることができます。
また、CTによる三次元画像診断は、従来のレントゲンでは確認が難しい骨の形状や密度、重要な神経や血管の位置を把握できるため、より安全で正確な治療を実現します。これにより、インプラントの埋入位置をミリ単位で調整することが可能になり、治療の精度を高めることができます。
正確な治療計画の立案
当院で導入しているノーベルクリニシャンは事前に作成した計画とガイドに沿い、より正確にインプラント手術をシミュレーションすることが可能な専用ソフトです。
これによって歯肉を必要以上に大きく切らなくてするため、痛みや腫れを最小限に抑えられます。
複数の専門医が在籍している
インプラント治療を精密かつ安全に行うには、設備だけでなく各スタッフとの連携が重要です。
当院では1人の患者さまに対して複数の専門医が協力して治療にあたる体制をとっているため、より充実した精密で安全性の高い治療を受けていただけます。
マロ デンタル&メディカル東京との提携
マロ デンタル&メディカルは世界中から集まるインプラント専門医のための最大の教育機関でもあり、インプラント治療において現代医療の先進技術を取り入れています。
ポルトガルで設立され、アメリカやイタリアやスペインでも設立されたマロ デンタル&メディカルですが、2011年にはマロ デンタル&メディカル東京がオープンし、当院はマロ・クリニック東京と提携しています。
そして開発チームは「オールオン4」という全く新しい治療概念を開発し、無歯顎や歯周病で悩む世界中の患者さまの社会復帰を可能にしています。
オールオン4とは
従来のインプラント治療では、1本の歯につき1本のインプラントを埋め込んでいました。
しかし、オールオン4は最小で4本のインプラントによって1日で固定性の歯にすることが可能です。
これによって、多くの歯を失った患者さまでも10本や15本もインプラントを埋め込む必要がなくなるため、インプラント治療が困難と診断された患者さまや骨移植が必要な患者さまにも対応できるのです。
他にも、「歯科医院の治療が怖い」、「ものを噛むのに苦労している」、「多忙で治療を受ける時間がない」、こういった事情や悩みのお持ちの患者さまにもおすすめの治療方法です。
ガイドサージェリーのワックスアップから院内で実施
当院には院内ラボが完備されているため、歯科技工士との連携も大変スムーズです。
歯科技工士と常に連携をはかり、ワックスアップの段階から歯科技工士が直接計画に参加しています。
これによってインプラント治療の精度が高まり、パーツが合わないなどのトラブルも防げます。
ガイドサージェリーを用いたインプラント治療とは?
ガイドサージェリーは、CT撮影データとシミュレーションソフトウェアを組み合わせ、詳細な治療計画を立てることで、より精度の高いインプラント治療を実現する手法です。手術前に骨の形状や質、神経の位置を正確に把握することができるため、インプラントを安全かつ正確に埋め込むことが可能です。
さらに、患者様ごとにサージカル・テンプレート(手術用補助器具)を製作することで、計画通りの位置にインプラントを配置できます。これにより、手術中のリスクを最小限に抑え、術後の安定性や快適性を高めることができます。
ガイドサージェリーの導入により、従来の手術方法と比べて、治療の安全性と精度が飛躍的に向上し、患者様にとって安心で負担の少ないインプラント治療を提供することが可能となります。
歯科衛生士がケアプランも作成
当院では、安全にインプラントを使用するためには入れた後が重要だと考えています。このため歯科衛生士があらかじめケアプランを加味し、それも治療計画に含んだ上で検討していきます。
これによって治療においてはもちろん、治療後の安全性や快適さをより高めることができます。
インプラント治療後、最大の脅威となるのは歯周病です。正確にはインプラント周囲炎と呼ばれるもので、進行することでインプラントの脱落を招いてしまいます。
このため当院では歯周病認定医(専門医)も在籍しており、インプラントのメンテナンスにも力を入れています。
治療前、治療中、治療後…インプラント治療の全てにおいて当院では「精密」と「安全性」を大切にしています。
静脈内鎮静法に対応
当院では、インプラント治療をより快適に、そして安心して受けていただけるよう、麻酔に関しても患者さまのご希望や治療内容に応じた選択肢をご用意しております。
インプラント治療の際には、「笑気麻酔」と「静脈内鎮静法」のいずれかを選択いただけます。
静脈内鎮静法は、点滴を使ってリラックスした状態で治療を受けていただける方法で、特に長時間の手術やインプラントの本数が多い場合に適しています。
静脈内鎮静法を選択された場合、麻酔の専門医が当院にて治療中の管理を行い、より安全で確実な麻酔を提供いたします。一方、笑気麻酔は軽いリラックス効果があり、より短時間の治療や軽度の不安がある場合に適した方法です。
麻酔専門医 見崎 徹(みさきとおる)
学歴
昭和50年3月31日 | 日本大学歯学部卒業 |
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昭和54年3月31日 | 日本大学大学院 歯学研究科修了 (口腔外科学専攻) |
職歴
昭和54年4月1日 | 日本大学助手歯学部口腔外科学教室 |
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昭和59年4月1日 | 東京医科歯科大学歯学部歯科麻酔学教室 |
昭和60年9月15日 | 都立清瀬小児病院麻酔科 |
昭和62年1月1日 | 駿河台日本大学病院麻酔科 |
平成1年4月1日 | 日本大学歯学部歯科麻酔学講座 |
平成2年12月1日 | 国立がんセンター麻酔科 |
平成17年2月1日 | 独立行政法人労働者健康福祉機構関東労災病院麻酔科 |
平成19年4月1日 | 日本大学准教授 |
平成19年10月1日 | 日本大学歯学部付属歯科病院歯科麻酔科科長 |
主な免許・資格
- 歯学博士
- 日本歯科麻酔学会歯科麻酔指導医・専門医・認定医
- 日本歯科心身医学会指導医・認定医
- 日本障害者歯科学会指導医・認定医
- 日本有病者歯科医療学会指導医・認定医
- 日本口腔インプラント学会基礎系指導医
- AHA (アメリカ心臓協会)認定
BLS2010ヘルスケアプロバイダー - AHA認定ACLS2010プロバイダー
- ICD認定医
主な学会活動
- 日本歯科麻酔学会評議員、指導施設委員、
静脈内鎮静法ガイドライン作業部会員、査読委員 - 日本歯科心身医学会理事・評議員、
学会あり方委員会委員長 - 日本老年歯科医学会評議員
- 日本障害者歯科学会評議員
- 日本有病者歯科医療学会理事・評議員、
安全医療管理委員会委員長、編集査読委員 - 日本歯科薬物療法学会評議員
- 日本歯科医史学会理事・評議員
- 日本口腔インプラント学会基礎系指導医
主な研究テーマ
- 麻酔関連薬剤の体内動態(中枢における作用機序)
- 脳虚血に関する研究
- 全静脈〔内〕麻酔に関する研究
- 疼痛の評価法に関する研究
- 歯科治療〔口腔外科手術〕時の全身管理、特に静脈内鎮静法について
- 医療事故に対する救急救命処置
インプラント治療の流れ
1 カウンセリング
顎の骨の状態によってはインプラントを行えないケースがあります。
問診や視診、レントゲン撮影などで、歯周病や歯肉の状態、健康状態を確認し、インプラントを行える場合は治療について詳しくご案内いたします。
2 治療計画
CT撮影で骨の形状や顎の状態などを確認し、インプラントを埋め込む方向や大きさなどを考慮して治療計画を検討します。
3 インプラントの1次手術
はじめに歯をクリーニングします。手術室で麻酔を行い、歯肉を切開して空間を作った後にインプラントを取り付けます。
4 オッセオインテグレーション
1次手術から8~16週間程度経つと、骨とインプラント体が完璧にくっつくため、経過観察を行います。
5 インプラントの2次手術
埋め込んだインプラントの先端を出し、「アバットメント」という歯の土台を取り付けます。なお、1次手術で骨とインプラント体が完璧に結合した場合は、その場で「アバットメント」を装着し、仮歯を付けることもあります。
6 印象(型取り)と補綴
2次手術から2~3週間程度で歯肉の状態が落ち着いたら、型取りをして上部構造を取り付け、治療は終了です。
7 メンテナンス
取り付けた後はメンテナンスが欠かせないため、こまめな通院をお願いいたします。歯周病になると、痛みが生じないため自覚できず、自覚した時点では骨が溶けてインプラント体も抜けてしまう恐れがあります。
抜歯即時埋入に対応
歯が折れた際など歯根が残っているケースでは、歯を抜いてからインプラントを装着します。抜歯即時埋入とは、抜歯してすぐにインプラント手術を実施する方法で、上顎の前歯に対して実施するケースがよくあります。
基本的に、歯を抜いてインプラントを装着する場合は、細菌感染などを防止するために、2~3ヶ月程度経って骨や歯茎の状態が安定してからインプラント手術を実施する必要があります。
なお、昨今は歯科医療の技術が向上したため、歯を抜くのと同じタイミングでインプラントを装着しても、正しい治療ができれば術後の経過で異常は起こらないことが判明しています。
手術回数と治療期間を最小限に抑えられるため、当院でも抜歯即時埋入を行っています。
抜歯時即埋入ができる条件
抜歯即時埋入は下記の条件に当てはまる場合に限り行えます。
- 歯周病が起こっていない
- 治療箇所周辺に虫歯ができていない
- 顎の骨が大きく欠損していない
- 顎の骨の高さ・厚みに問題がない
- 噛み癖や噛み合わせが適切である
- インプラントを装着して間もなく、インプラントと骨がくっつくことが期待できる
- 糖尿病など傷が治りづらくなる全身疾患が起こっていない
上記のように、抜歯即時埋入は、歯茎や歯、顎の骨の状態に異常がなければ実施することができます。
骨が足りなくてインプラントができない方へ
骨造成という選択肢
インプラント治療を実施するためには、顎の骨の高さと厚みに問題ないことが条件となります。
骨の不足でインプラント治療を行えない方には、「サイナスリフト」「ソケットリフト」「GBR(骨誘導再生法)」などの骨を作る治療を実施することで、ご案内することが可能となります。
ソケットリフト
上顎の骨が足りない場合に、上顎洞の下の骨から人工の骨補填材を入れて中央から骨を作り、併せてインプラントを装着します。
サイナスリフト
高さが5mm未満など、上顎の骨が非常に足りていない場合に、上顎洞の横の歯茎をめくって人工の骨補填材を挿入します。基本的に、骨ができてからインプラントを入れます。
GBR(骨誘導再生法)
インプラントを入れる場所付近の歯槽骨が足りない場合に、人工骨を使って骨を作ります。